<b>元看護婦の母が決めた最後の選択は、誰にも助けを求めないことだった</b>
末期の全身ガンと診断された母にとって、為せる術といえば時を待つ事より他は無かった。
その数ヶ月後、どうしてか、それらのガンは消えた。
けれど、その奇跡は頭にまでは届かず、脳腫瘍という悪魔の巣くうに任せた。
そして、当初より、一切の延命治療を拒んでいた母が、
或る日「怖い、怖いのよ……」と、私の胸に泣きすがった。
生と死を見つめるという事がどういうものであるのか、
時の経過と症状の進行に伴い心と思考はどう移り変わるのか。
心情と季節により変わる安曇野の自然を重ねながら、
母の命と対峙した1年間を情感溢れる短歌とともに書き綴った随想録。
緒言 オルゴールがおわるまで
前哨 旅立つ支度
第一章 青天霹靂 ─── あと337日
第二章 天の配剤 ─── あと188日
第三章 一閃の灯火 ── あと32日
結文 オルゴールがおわる刻
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