精神療法の本はふつう、カウンセラーの目に映ったクライエントが描かれます。ところがこの本では、クライエントの目に映ったカウンセラーが描かれているのです。その“主客転倒”の発想だけでも稀有な本書ですが、加えて、ここで紹介されるカウンセリングは、「言葉」に頼らない手法なのです。それがクライエントの「体感」実況中継で語られます。--ひとりの女性がしぼり出す“心の声”をタテ糸に、出会った精神療法家との“心の置きどころ”さがしをヨコ糸に、紡がれる“苦しみ”変容の綾。そして精神療法のツボ。
○煩悶と訴え
きっかけ
おまえの教育が悪い
煩わしい問い合わせ
失望だらけのクリニック
○言葉になることならないこと
悩みを言葉にしない
出会い
秘密の入れ物と置き場
自分からそっと抜け出る
問題を適切なところに置いてみる
疑問と問いかけ
もうすこし尋ねてみる
○精神療法でわたしは変わった
求める道を知るために
深いところでの願い
怒りへの接し方
こころのピンポン
気楽ということ
あの世から見たこの世
平均値の道で立ち停まって
話しかけてみた
エピローグ
あとがき
刊行に寄せて 神田橋條治
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