医学のあゆみ ストレス応答の分子メカニズムー最新知見と臨床応用への展望 293巻7号[雑誌]
・生命は恒常性維持のために、翻訳後修飾、複合体形成、転写制御、代謝調節など、多階層にわたる情報伝達システムのネットワークを形成し、さまざまな物理化学的ストレス刺激に対して細胞レベルで適切に応答している。
・このようなストレス応答が破綻すると、組織障害や慢性炎症、ゲノム不安定性などを引き起こし、がんや神経変性疾患、生活習慣病、免疫異常などの発症や病態に深く関与することが近年明らかになりつつある。
・本特集では、ストレス応答の分子メカニズムとその破綻がもたらす疾患発症機構について、最新の研究成果を紹介する。ストレス応答研究のさらなる発展と、臨床応用への橋渡しに貢献することを期待したい。
■ストレス応答の分子メカニズムーー最新知見と臨床応用への展望
・はじめに
・ストレス応答性キナーゼMKK4を標的とした肝疾患治療法の開発
〔key word〕MKK4、MKK7、JNK、肝再生、肝移植
・ストレス応答性シグナル伝達のユビキチン修飾を介した制御
〔key word〕ストレス応答、ユビキチン、シグナル伝達、炎症、生老病死
・酸素をめぐる生体応答とその生理的・病理的意義
〔key word〕KEAP1-NRF2制御系、PHD-HIF制御系、PNPO-PLP制御系
・DNA損傷応答機構とその関連疾患
〔key word〕DNA損傷応答、ゲノム安定性、DNA修復、DNA損傷チェックポイント、DNA損傷トレランス
・小胞体ストレス応答の分子機構および疾患治療を見据えた研究の現状と課題
〔key word〕小胞体ストレス、プロテオスタシス、小胞体ストレス応答(UPR)、神経変性疾患、化学シャペロン
・脊髄小脳変性症原因因子Ataxin-2によるストレス顆粒形成のメカニズム
〔key word〕液ー液相分離(LLPS)、ストレス顆粒(SG)、mRNA、ポリA鎖、Ataxin-2
・ストレスによる細胞老化誘導と疾患
〔key word〕細胞老化、DNA損傷、SASP、加齢性疾患
・熱ストレス応答によるタンパク質の恒常性維持と神経変性疾患
〔key word〕神経変性疾患、プロテオスターシス、熱ショック応答、分子シャペロン
●TOPICS 神経精神医学
・精神科診療における適応外使用
●TOPICS 癌・腫瘍学
・膵がん診断を補助する体外診断用腫瘍マーカーapolipoprotein A2-isoforms
●連載 細胞を用いた再生医療の現状と今後の展望ーー臨床への展開(19)
・網膜色素変性症に対するiPS細胞由来網膜オルガノイドシート移植治療ーー現状と最近の研究について
〔key word〕網膜色素変性症(RP)、網膜シート移植、ラベルフリー細胞濃縮
●連載 ケースから学ぶ臨床倫理推論(10)
・人工栄養の差し控え・中止
〔key word〕人工栄養、重症意識障害、生命維持措置の中止、最善の利益、診療のゴール
●連載 イチから学び直す医療統計(2)
・観察研究の計画
〔key word〕コホート研究、ケースコントロール研究、リスク比、リスク差、オッズ比
●連載 司法精神医学への招待ーー精神医学と法律の接点(5)
・わが国における矯正精神医療の位置づけと役割
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
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