19世紀に入ると、九州地方では地方金融として日田商人の幕府の公金を含んだ金融資本「日田金」が藩財政、村財政へ関わっていった。そこで本書は「日田金」が生成・発展していく過程を述べると共に、領主財政、村財政が「日田金」と結びつかざるを得なかった原因と、この他領の金融資本の浸透に対する藩側の対応を実証的に述べようとするものである。特に村においては農民の土地を介した融通や村の荒廃の様相と原因を明らかにする。そして近世から近代への移行にあたり、地方金融資本がいかにして近代資本へ転化吸収されていったかの展望をも述べた。
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