1989年10月10日、東京・後楽園ホール。この日、満員の観衆に見守られながら、日本のプロレス史に名を残すある団体が旗揚げ戦を行った。
元全日本プロレスの大仁田厚を中心にした、“なんでもあり”のプロレス団体『FMW』である。
わずか5万円の資金で旗揚げされたというバックグラウンド、大部分が新人という選手層の薄さ……しかし、FMWはそのハンデを逆手にとって、ファンの支持を集めていく。そして、旗揚げから約2年、“電流爆破デスマッチ”を武器に、川崎球場を3万人を超える観衆で一杯にすることに成功する。
メジャー団体が全盛だった90年代に起きた奇跡ーーなぜ日本初のインディー団体は、川崎球場を満員にすることができたのか。“涙のカリスマ”大仁田厚の功績はもちろん大きい。だが、実はその陰には奇跡の躍進を支えた「FMWをつくった男たち」がいたのだ。
『週刊プロレス』のFMW番だった著者・小島和宏が、フロント、選手など、初期FMWを知る関係者を直撃。数々の証言から知られざるFMWの歴史を浮き彫りにする。
営業、広報、生涯担当、リングアナ……。
誰も知らなかったFMWの、名もなき勇者たちの物語!
レビュー(4件)
タイトルに偽りなしだけれども
筆者が昨年に出版したWING本と較べて、熱量が感じられなかった。最後の方に、大仁田氏と筆者が久々に?、対面したことについての言及があるが、大仁田氏に直接取材せずに、ほぼ背広組への取材中心で1冊の本を構成するのは無理があった気がする。 引退したレスラーへの取材も、筆者の他のプロレス本と較べると浅いと感じた。大仁田氏と筆者の微妙な関係を知っているレスラーたちのガードが硬かったのかなと勝手に想像してしまった。 筆者のWING本、荒井昌一さんの本の序章的な内容。90年代の週プロ、ゴング、ファイトを読んでいた人、プロレス活字が好きな人なら、楽しめると思う。