本書は、移住労働者を中心とする人の国際移動の現在や、それに付随する政策課題について、 送出国側の政策・制度・アクターの動向とあわせて読み解こうとするものである。本書は2部構成となっており、第1部では、移住労働の背景・過程・帰結を、関係各国の政治経済的文脈と関連づけながら、実証的に分析している。第2部では、自国出身の国際移住者に対する送出国政府の働きかけ、すなわちディアスポラ政策の展開を考察している。
序論 現代における人の越境ーアジアと日本
第I 部 移住労働の枠組みー課題と挑戦
第1章 移住労働をめぐるASEAN の地域ガバナンスー制度化の動向と課題
第2章 アジアを越境するケア労働の制度化過程
第3章 特定技能制度の創設と国際労働市場をめぐる送出国の動向
第4章 中国人の海外就労をめぐる政策史的考察
第5章 米印間の高度人材の移動をめぐる齟齬とせめぎあいーWTO への提訴から
第6章 中南米をめぐる国際人口移動のダイナミズム
第II 部 ディアスポラ政策の展開とエスニックコミュニティの現在
第7章 移民出身国と在外自国民ービルマ(ミャンマー)のディアスポラ政策とその影響
第8章 スリランカン・ディアスポラの変遷と労働力輸出政策
第9章 タタールスタン共和国によるディアスポラ政策と各地のタタール・コミュニティ
第10章 在日ブラジル人の定住化をめぐるディアスポラ政策の展開と実践
終論 国境を越える人の移動が紡ぐ新しい関係
索引
あとがき
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