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第58回野間児童文芸賞受賞作品。 兄の朔(さく)が1年ぶりに家へと帰ってきた。朔と弟の新(あき)は、一昨年の大晦日、父親の故郷で正月を迎えるために高速バスで仙台に向かい、バスが横転する事故に巻き込まれた。朔は視力を失い、盲学校での生活を送っていたのだ。大晦日に帰省することになったのは、新が母親と衝突したことが原因だった。本来の予定より一日遅れでバスに乗ったのが、運命を変えたのだ。 中学時代、新は長距離走者として注目を浴びていたが、ランナーとしての未来を自ら閉ざし、高校に進学した後も走ることをやめた。 そんな新に、突然、朔が願いを伝える。 「伴走者になってもらいたいんだ、オレの」 激しく抵抗する新だったが、バスの事故に巻き込まれたことへの自責の念もあり、その願いを断ることはできなかった。かくして兄と弟は、1本のロープをにぎり、コースへと踏み出してゆくーー。 日本児童文芸家協会賞を受賞し、2年連続で夏の読書感想文全国コンクールの課題図書に作品が選出された児童文学界屈指の書き手、いとうみくが渾身の書き下ろし! 東京オリンピック・パラリンピックをむかえる2020年、ブラインドマラソンを舞台に、近いからこそ遠くに感じる兄弟、家族の関係を描き切った物語を刊行します。
レビュー(42件)
絆とは何か
中学受験におすすめの本と聞き、購入しました。 絆とは何かを考えさせられます。
受験生用に購入し、読ませてます。役立ってばいいですが。
中学受験生のおすすめ本の一冊
中学受験生へのおすすめ本の一冊で、小学6年生の息子に購入しました。 面白いと読み進め、結構なスピードで読み終わっていました。 その後、母も読みましたが、涙なしでは読むことができませんでした。 パラリンピック競技でもあり、ニュースでブラインドマラソンの話題を見かけると「ほら、あれ!」と、興味を示しています。