『テンペスト』はシェイクスピア独自の36作品のうちの最後のものである。主人公プロスペロは魔法の本を研究した人物である。彼はシェイクスピアを代弁して「私の『魔法』/これでおしまい」、即ち「劇という魔法を観客にかけるのはこれが最後です」と語るのである。この作品はバーミューダ島沖で1609年(初演より4年前)にイギリスからアメリカに植民をする人達を乗せた船が座礁し、絶望視されていたにもかかわらず、全員孤島で数か月暮らし、新たに船を建造し、無事に目的地に到着した知らせが本国に伝えられ、センセーションを巻き起こしたことに端を発している。シェイクスピアの最後の作品らしく、「権力闘争よりも和解、正義よも調和、報復よりも赦し」が主要なテーマとなっていて、穏和な調子が妖精エアリアルの音の調べのように作品全体に流れている。話はエピソード風に進んでいき、「魔法」による幻想世界がユーモラスに描かれている。
まえがき、登場人物、第1幕(第1場 海上の船の中/第2場 島 プロスペロの住む岩屋の前)、第2幕(第1場 島の別の場所/第2場 島の別の場所)、第3幕(第1場 プロスペロの住む岩屋の前/第2場 島の別の場所/第3場 島の別の場所)、第4幕(第1場 プロスペロの住む岩屋の前)、第5幕(第1場 プロスペロの住む岩屋の前)、あとがき
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