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【サントリー学芸賞受賞作 1998年度 思想・歴史部門】 11世紀、聖地エルサレムの奪還をはかった十字軍。そして中世、ヨーロッパ北方をめざす、もう一つの十字軍があった。教皇の名のもと、異教徒を根絶すべく残虐のかぎりを尽くすドイツ騎士修道会を正当化した思想とは何か? ゲルマンとスラブの相克から大航海時代までも展望し、ヨーロッパ拡大の理念とその矛盾を抉り出す。(講談社学術文庫) サントリー学芸賞受賞作 伝道と聖戦の結合がもたらしたキリスト教世界の武力進出・征服 「ヨーロッパ」の形成と拡大その原点を中世にさぐる 11世紀、聖地エルサレムの奪還をはかった十字軍。そして中世、ヨーロッパ北方をめざす、もう一つの十字軍があった。教皇の名のもと、異教徒を根絶すべく残虐のかぎりを尽くすドイツ騎士修道会を正当化した思想とは何か? ゲルマンとスラブの相克から大航海時代までも展望し、ヨーロッパ拡大の理念とその矛盾を抉り出す。 私は本書において、「北の十字軍」の一連の活動と作用を、理念の側面を含めて考察していくことにしたい。これは、なによりもヨーロッパ史のほとんど未開拓の分野を切り開くための試みである。しかし、狙いはこれに尽きない。私がとくに注目するのは、「北の十字軍」がヨーロッパの形成と拡大の重要な一コマをなしている、という点である。それを考察することによって、われわれはヨーロッパのみならず現代世界の歴史的理解をより深めることができるに違いない。--<本書「プロローグ」より> プロローグーー映画『アレクサンドル・ネフスキー』が語るもの 第1章 フランク帝国とキリスト教 第2章 ヴェンデ十字軍 第3章 リヴォニアからエストニアへ 第4章 ドイツ騎士修道会 第5章 タンネンベルクの戦い 第6章 コンスタンツの論争 エピローグーー「北の十字軍」の終焉とヨーロッパのグローバルな拡大
レビュー(11件)
11-15世紀の北東欧州の歴史
普段知ることのない、バルト3国、ポーランド、その周辺国の歴史を知ることができた 多くの地名、人物名などが出てきて読みにくい文章と なっていた 最初に取り上げたアレキサンダー・ネフスキーがなかでほんとんど触れられていないのは残念
受験対策
子供が大学受験に備えて、世界史の勉強の本選びに購入しました。歴史は教科書より新書などの方が覚えやすいので。