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第170回直木賞候補作! 一枚の不思議な「絵」から始まる運命のミステリ。 生きるために描く。それが誰かの生きる意味になる。 ある事件をきっかけに報道局からイベント事業部に異動することになったテレビ局員・守谷京斗(もりや・きょうと)は、異動先で出会った吾妻李久美(あづま・りくみ)から、祖母に譲り受けた作者不明の不思議な絵を使って「たった一枚の展覧会」を企画したいと相談を受ける。しかし、絵の裏には「ISAMU INOMATA」と署名があるだけで画家の素性は一切わからない。二人が謎の画家の正体を探り始めると、秋田のある一族が、暗い水の中に沈めた業に繋がっていた。 1945年8月15日未明の秋田・土崎空襲。 芸術が招いた、意図しない悲劇。 暴走した正義と、取り返しのつかない後悔。 長年秘められてきた真実は、一枚の「絵」のミステリから始まっていた。 戦争、家族、仕事、芸術……すべてを詰め込んだ作家・加藤シゲアキ「第二章」のスタートを彩る集大成的作品。 「死んだら、なにかの熱になれる。すべての生き物のなれのはてだ」
レビュー(335件)
NEWS
テレビの報道局に在籍していた守谷京斗は、トラブルに巻き込まれる形でイベント事業部に異動。事業部員・吾妻李久美が持っていた不思議な絵が発端で、秋田大空襲の裏に秘められていた謎を探ることになる。ミステリの形を取りながら壮大な戦争の悲劇をも描こうとする加藤氏。丹念なリサーチと構成、それに意欲は買うが、残念ながら文体がなっていない。この程度の筆力で直木賞候補に挙げられるのは、つまり賞そのものが宣伝だと言っているようなもの。NEWSになれば本も売れる。どうせならジャニーズ事務所の裏を書いた方がいい。
興奮して読みました。映像が浮かぶ描写はさすがでした。
なれのはて [ 加藤 シゲアキ ]
ジャニーズが取り沙汰される時期だが小説に向かう加藤シゲアキの意欲作と言える。
文章が綺麗。読みごたえがあって内容もとてもよかったです。
絵にまつわる歴史大河。ロマン溢れてて、浸って面白く読んだ。テレビ業界の裏側を垣間見れるのも楽しい。