【輸入盤】交響曲全集、序曲集 ジョージ・セル&クリーヴランド管弦楽団(7CD)
完全生産限定。アナログ・ステレオ時代のベートーヴェン全集の定番、
待ちに待った海外盤ボックス化が実現!
このアルバムは、ショージ・セルとクリーヴランド管弦楽団によるベートーヴェンの交響曲と管弦楽曲のステレオ録音を網羅してボックス化したものです。海外でのボックス化は2004年のオリジナル・ジャケット・コレクション、2013年の「MASTERS」シリーズでの発売以来、11年ぶりです。
このコンビによるベートーヴェンの交響曲全集は、彼らの膨大なコロンビア録音の代表盤であり、アナログ・ステレオ時代のベートーヴェン全集の定番として長く聴き継がれてきた「音楽の世界遺産」とでもいうべき貴重な録音。曖昧さを残さぬ緊密な演奏設計のもと、筋肉質の響きと強い推進力を持ち、オーケストラの各声部が無理なく驚くほどクリアに再現されるさまは、セルの耳の良さとクリーヴランド管の極めて高度な演奏能力の賜物であり、まさにカラヤン&ベルリン・フィルやオーマンディ&フィラデルフィアなどと並ぶ、20世紀のオーケストラ芸術の極点を示したものといえるでしょう。各所に聴かれる積極的なオーケストレーションの改訂も原典演奏が当然となった今の耳には実に新鮮に響きますし、リピートの採用・不採用にはセルならではの慧眼が光っています。
9曲の交響曲は、1957年2月の第3番『英雄』に始まり、1964年10月の第1・第2番まで、ほぼ7年がかりでじっくりと録音され、エピック・レーベルから発売されました。エピック・レーベルは米コロンビアの子会社的存在だったため、レコーディング自体は米コロンビアのスタッフが手掛けており、1950年代はハワード・H・スコット(グレン・グールドの最初のプロデューサーとしても知られています)が、1960年代に入るとポール・マイヤースがメインにプロデュースを担当しています。それゆえ当時の最先端の録音技術や機材が惜しげもなく投入され、ステレオ時代に入ると本家米コロンビアが標榜した「360サウンド」を真似て「ステレオラマ(STEREORAMA、「ステレオ」と「パノラマ」を掛けた造語)」と名付けられた、左右に広く拡がり、密度濃く鮮度の高いステレオ録音が実現したのでした。同じアメリカのメジャー「RCA」が推し進めた「リビング・ステレオ(LIVING STEREO)」と並んで、当時の最高峰のステレオおよび3トラック技術によって収録されています。
7曲の序曲は、1963年4月に録音され一足先に交響曲第4番とのカップリングで同年に発売された『レオノーレ』第3番を除き、交響曲全曲録音完成後の1966年と1967年に録音され、こちらは最初からコロンビア・レーベルで発売されました。
レコーディングは、交響曲第3番と2曲の序曲を除きクリーヴランド管弦楽団の本拠地だったセヴェランス・ホールで行なわれています。ここは1929年に完成し、1931年にこけら落としが行なわれた1844席を擁する名ホールで、ギリシャ新古典様式の外観とアールデコを思わせる優美な内観で「アメリカで最も美しいコンサート・ホール」と称されています。響き過ぎず、しかもセルの持ち味である透明性とクリアなサウンドを余すところなく収録できるレコーディング会場としても優れた特質を備えています。珍しいのは『フィデリオ』『レオノーレ』第1番の2曲が1967年夏のヨーロッパ楽旅中、ロンドンのEMIスタジオ(アビー・ロード・スタジオ)で録音されていることでしょう。音質の比較も興味深いところです。
当ボックスの生産に当たっては、名手アンドレアス・マイヤーがオリジナル・アナログ・マスターからリミックス・リマスターした2018年の『ジョージ・セル〜コンプリート・アルバム・コレクション』のDSDリマスターを採用、オリジナルLPの紙ジャケット仕様で復刻します。
【ライナーノーツより】
「このアルバムでは、ジョージ・セルの多面的な人物像が浮かび上がる。彼はハンガリーのユダヤ人家庭に生まれ、ブダペスト出身だったが、真のウィーンの音楽家であり、極めて才能に恵まれ、粗野なまでに傲慢だった。ベートーヴェンは彼のレパートリーの中心であり、他の多くの指揮者以上に重要な位置を占めていた。クリーヴランド管弦楽団はセルが磨き上げた輝かしい宝石のようなオーケストラだった。アルトゥール・ロジンスキーが指揮の低い地方オケを見事なアンサンブルに仕立て上げ、セルが磨きをかけたのだ。ニューヨーク・タイムズ紙のドナルド・ヘナハンは、クリーヴランド管弦楽団を「世界で最も鋭敏なオーケストラ」と称賛した。セルの死後10年が経ったある日、クリーヴランドの音楽監督クリストフ・フォン・ドホナーニはこう嘆いたという。「私たちが素晴らしいコンサートをしても、評判を得るのはジョージ・セルなんだよ」。
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