「本当にどれが最高かは、わかりっこない。決めようがない。万人が納得する答えなどあり得ない。万人共通の尺度などないのだから。しかし、『世界最高』を問う中には、最高とは何なのか、さらなる可能性はないのか、といった絶えざる反省がある。そして、『最高』を求めていく心の中には、安っぽい計算や打算を超えた何かがある。あえて万人が納得する答えが存在しない問いを発すること。それをしてみようと思ったのだ。モラルの絶対的基準が崩壊した時代だからこそ。」(「最初に」より)-かくもの志で、クラシック評論の第一人者が満を持して薦める最高の指揮者による最高の演奏。
レビュー(10件)
文芸評論家で音楽評論でも活躍中の著者の個人的嗜好が全面に出た、各指揮者の論評とお薦めのディスクを紹介している。
第2章 現代にあってなお幸福な指揮者たち、または擬古典主義の平和(カール・ベーム/ルドルフ・ケンペ ほか)/第3章 普遍化を目指した指揮者たち、または二〇世紀が夢見た美(ジョージ・セル/ヘルベルト・フォン・カラヤン ほか)