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元朝日新聞の記者が定年後、バルセロナで豆腐店を開業した。修業の日々、異国での苦労、新しい出会いと交流、ヨーロッパから見た日本の姿──ジャーナリストならではの洞察力で、「蛮勇」のカミさんと二人三脚の日々を綴った小気味よいエッセイ。一身にして二生を経る──人生後半の新たな挑戦をめざす全てのひとに贈ります。 はじめに 第1章 一身にして二生を経る 第2章 「失敗したって、たいしたこたぁないよ」 第3章 不況のどん底こそ起業のチャンス 第4章 崖っぷちに舞い降りた天使たち 第5章 うれしい誤算、うれしくない誤算 第6章 我が家はバルセロナ市の文化財 第7章 忙人不老 第8章 異国の文化は「新しい、良い」 第9章 日本食ブームは、より広く、より深く 第10章 「どちらから来られました?」「北極から」 第11章 南仏プロヴァンスと比べたら 第12章 コロナ禍、お客は半径五〇〇メートルの住民だけ 第13章 欧州はプラスチックを規制し、検査ビジネスを育てる 第14章 事業の継承は険しい山道を登るが如し 第15章 カミさんと私 おわりに
レビュー(9件)
「愛の讃歌」
「愛の讃歌」 Xでのブランドンさん紹介で読んでみたのですが、豆腐屋になることへの憧れの重要さ、ひとに美味しいものを食べてもらうということ、バルセロナで出店する勇気、一身ニ生の人生論なのか、と思いきやこれはやられた。 勇気・希望・人情。 もう一度いいます。勇気・希望・人情 そう、美しい愛のうた。それは「愛の讃歌」だった。わたしは愛するひとをこんなに幸せにできるだろうか。愛するひとからこんな素敵なことばを言ってもらえるだろうか。バルセロナは遠く、美しい愛の街だったのか、豆腐屋さんは出来なくても愛するひとを連れてまた訪問しよう。清水さんに洗ってもらった眼ははっきりと見えた未来へ。 清水さんと奥さん、二身一生の物語ありがとうございました。 「わたしは楽観主義者だ。この人生で良かったと思っている。」( チャーチル)