黒須は激怒した。必ず、かの邪知暴虐のぼったくりバーを除かねばならぬと決意したーー。大和八木の実家に暮らす独身無職の黒須は、大阪に住む悪友・瀬川を訪ねる。久しぶりの再会を喜ぶ二人は、一晩飲み明かそうと宗右衛門町のキャバクラへ。しかしそこは法外な値段設定のぼったくりバーだった! 手持ちが足らない黒須は、瀬川を人質として店に残し、奈良の実家へ現金を取りに戻るため走り出す。(「走れ黒須」)ほか全11篇。
走れ黒須(太宰治『走れメロス』)
奈良島太郎(『浦島太郎』)
二十歳(菊池寛『形』)
ファンキー竹取物語(『竹取物語』)
大和の桜の満開の下(坂口安吾『桜の森の満開の下』)
古都路(夏目漱石『こころ』)
三文の徳(芥川龍之介『薮の中』)
若草山月記(中島敦『山月記』)
どん銀行員(新美南吉『ごんぎつね』)
うみなし(宮澤賢治『やまなし』)
耳成浩一の話(小泉八雲『耳無芳一の話』)
レビュー(17件)
元奈良県民として購入してみました。元ネタの作品を知らなくても面白かった、というか日本文学への新たな興味につながりました。「大和の桜の満開の下」はせつなく、悲しいお話しでしたが、心に残りました。