生徒も先生も、ワクワクが止まらない!ユニークな問題を「3人で考える」ことで、教師の真似でも、丸暗記でも、板書写し→独習でもない、全く新しい算数・数学の授業が始まります!カナダの数学教育の専門家が提唱し、いまや世界標準になりつつあるその方法を詳説した初めてのガイド。コンセプトを丁寧に解説してあるため、他教科への応用も可能。
多くの子どもたちが、自然に「考える」という授業がある。教師の真似をするわけでなく、丸暗記でもなく、話し合いのなかで生まれる理解と触発。ワクワク感が止まらない授業、終わってからも問題に取り組んでいる生徒の姿を想像してほしい。本書で紹介する「答えのない教室」の仕組みを知れば、誰にでもこのような授業ができる。
本書は、『Building Thinking Classroom in Mathematics(数学における考える教室のつくり方)』を著したリリヤドール教授の20年以上にわたる研究をもとにして、明日から使える「教え方」を紹介したものである。本書の中には、生徒がより考えやすくなる仕組みがちりばめられている。第1章では「答えのない教室」の骨格となる部分、第2章では「答えのない教室」を実現するために必要な「準備運動」、そして第3章では「答えのない教室」を普段の授業に落とし込む方法が説明されている。本書では「算数・数学の授業」を中心に紹介しているが、仕組みさえ理解すれば他教科での応用はたやすい。
実践すれば、ただ板書を写し、演習問題を黙々とするという典型的な授業は見違えるように変わるだろう。三人ずつのグループになった生徒が、話し合いながら学びを深めていく。そこでは、心理面における安全性も学び合いの精神も育まれていく。それでありながら、生徒は自らの意見が自由闊達に言えるようになり、主体性も育まれていく。「信じられない」と思われる方は、実践者へのインタビュー(第5章)や日本で「答えのない教室」を行ったときの様子(第6章)を読んでいただきたい。
「答えのない教室」は、世界中で実践され、急速に広がっている。その理由は、生徒だけでなく、教師をはじめとして大人もワクワクしてしまう授業であるからだ。考えること、教えることは、こんなにも楽しいものなんだと実感してほしい。
レビュー(2件)
学生時代は、数学の授業は上手に教えてくれる先生が立派で、テストでは模範解答に近い解答を書く事に躍起になり、大人となった今は数学の公式もその意味もほとんど忘れている。テストの順位を上げる為に自分さえ分かっていれば良いと考えて友達と共に問題に取り組む経験も記憶がない。「数学を勉強する意味は、論理的な思考を形成する為に必要」と教えられ、当時はそれを信じて勉強したが、「紆余曲折・試行錯誤があっての数学という学問の成り立ち」からはかけ離れた勉強方法で果たしてそれが今自分に身に付いているのか。 「答えのない教室」で学ぶ生徒は、考える習慣が身につき、問題を3人で協働して解き進めていくコミュニケーション能力が養成される。そんな生徒が今後の社会で活躍する事は疑いの余地がない。この本は、もちろん教育者や研究者に読んで貰いたい本だが、もっと広く読まれるべき本であり、3人の幼児を持つ私としては、一刻も早く「答えのない教室」が広く認知され、日本の教育の現場で動き出してくれる事を切に願う。 あの優しくお茶目だった筆者が、青年時代に積極的不登校からカナダでの自分探し、その後沢山の人に出会い辿り着いた教育法。この本を手に取って、臨場感を味わいながら体験して頂きたい。