カメラに“映る”、難民の“移ろう”姿
「難民を撮る」とはどういうことなのか? 本書は、地域研究者であると同時に映像作家でもある筆者が、15年にわたるタイ・ビルマ国境に生きるカレン難民の参与観察とドキュメンタリー制作を通して、映像表現の可能性と限界を問うものである。
プロローグ
序 章 難民に付与されてきた「イメージ」
1 難民はどのように表象されてきたか
2 共振のドキュメンタリー制作を通した難民のライフコースの参与観察
3 『OUR LIFE』第一章〜エピローグについて
第1章 日常ーー『OUR LIFE 第一章:僕らの難民キャンプの日々』
1 映画の内容(登場人物)と舞台
2 難民キャンプの一日
3 難民キャンプにおける伝統行事と教育事情ーー難民のアイデンティティ形成
4 越境するメディアと市場経済の流入(生存基盤の変容)
5 ビルマの民主化とダラツゥの決断
6 難民キャンプの日常を撮る視点
第2章 越境ーー『OUR LIFE 第二章:夢の終わり』
1 映画の内容(登場人物)と舞台
2 アメリカにおける第三国定住制度の概要
3 第三国定住地(アメリカ)における日常
4 難民ネットワーク形成におけるリーダーと教会の役割
5 ソーシャルメディアによる難民のネットワーク形成
6 難民の越境を撮る視点
補足:日本における第三国定住制度の概要
第3章 故郷ーー『OUR LIFE エピローグ:故郷』
1 映画の内容(登場人物)と背景
2 帰還事業の概要
3 難民の故郷意識
4 帰還の課題と難民キャンプと帰還地をつなぐ国際NGOの取り組み
5 パンデミック下のクーデターと国内避難民
6 難民の帰還(故郷)を撮る視点
第4章 上映を通した視点の共振
1 上映における視点の変容ーー上映と編集の往還
2 難民の視点ーー在日ビルマ人コミュニティにおける上映
3 観る者の視点が交差する空間の生成
終 章 映像から見えてくる難民の「姿」
1 「難民を撮る」とはどういうことなのか
2 映像が捉えた難民のライフコースを通した日常と越境をめぐる生きざま
3 共振のドキュメンタリー制作と上映における視点の交差と生成
対 談ーー国際NGO活動を通して難民の越境を考える
エピローグ
レビュー(0件)