「個人の幸せ」を出発点としている経済学が「社会の理想」を議論できるのか。効率と公平というせめぎ合う2本の評価軸で人口減少下の経済運営について考え抜く。
市場メカニズム/格差/教育
少子化/経済成長/リスク回避/黄金律……
ソボクな誤解や疑いを 解きほぐす
経済学は、資源や財源など与えられた制約の中でどうやりくりするかという問題に絶えず直面し、解決策をひねり出そうとします。
「拡大する格差を何とかするには」
「全世代型社会保障は可能なのか」
「市場メカニズムのカギを握る情報というファクター」
「人口減少下におけるトレードオフの大命題」
……難題の数々に、経済学の“ものの見方”を駆使して、効率性と公平性という2本の評価軸をもとに、原理原則から交通整理します。
レビュー(6件)
4章が今一つ
経済学の考え方の説明、紹介と筆者の率直な違和感が分かりやすく誠実に述べられていると思う。できれば人間の集団を扱う社会学的なアプローチとの対比がもう少し詳しければ更に分かりやすかった。ただし、成長・将来を扱った4章はがっかり。資源制約がなければ経済学の出番がないのは当たり前。天然資源の制約や気候変動問題対応などを正面から扱った方がよかったと思う。技術進歩の議論も乏しい。また、人口減少を考えるなら、既存のインフラを維持できなくなることが社会の在り方をどう変えるかを論じた方が有益では?