「結婚」や「家」と密接な関わりがあった仲人は、どのように広まり定着して、なぜ衰退に至ったのか。明治期から戦前、そして戦後に至る仲人の役割や見合い結婚のありようをたどり、仲人の近・現代史から近代日本の家族や結婚をめぐる価値観の変容を照射する。
序 章 仲人という謎ーー仲人から近代日本を問う
1 仲人をするのは人生の義務
2 仲人がいない結婚は「野合」
3 仲人と「近代」--伝統の変容
4 仲人を通して何をみるか
5 仲人は「封建的」か
6 本書の構成と概要
7 「仲人」をめぐる用語について
第1章 仲人をめぐる「民俗」--村落共同体のなかの結婚
1 仲人前史ーー村落共同体の習俗
2 庶民の婚姻習俗
3 村落共同体の仲人
4 文明と野蛮
第2章 文明化と仲人ーー明治・大正期における「家」の結婚
1 明治期における媒酌結婚の規範化ーー礼儀作法書を読む
2 媒酌結婚をめぐる規範的言説
3 大正期の「恋愛結婚」と仲人
4 優生学・媒酌結婚・恋愛結婚ーー「改造」の時代
第3章 仲人と戦争ーー結婚相談所にみる結婚の国家的統制
1 結婚媒介業の隆盛
2 社会事業としての結婚媒介ーー民営から公営へ
3 結婚相談所の国営化
4 国家に管理される結婚
第4章 仲人の戦後史
1 民主化と高度経済成長という二つの戦後
2 「民主化」と結婚
3 恋愛を補助する「仲人」
4 高度経済成長期の仲人ーー企業社会に埋め込まれる結婚
5 仲人はなぜ消滅したのか
終 章 「ポスト仲人社会」を考える
1 再び注目される仲人
2 仲人機能の再編成へ
3 デモクラシーと仲人
あとがき
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