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通り魔事件によって娘の命は奪われた。だが犯人は「心神喪失」状態であったとされ、罪に問われることはなかった。心に大きな傷を負った男は妻とも別れてしまう。そして事件から4年、元妻から突然、「あの男」を街で見たと告げられる。娘を殺めた男に近づこうとするが……。人の心の脆さと強さに踏み込んだ感動作。 (2011年5月、講談社文庫として刊行) 「本当に“あの男”の姿をみつけたいのだろうか」 「心神喪失」の通り魔犯に娘を殺された夫婦。4年後、街ですれ違った男は“あの男”だった。 謎解きだけでは終わらせない! 注目の作家 通り魔事件によって娘の命は奪われた。だが犯人は「心神喪失」状態であったとされ、罪に問われることはなかった。心に大きな傷を負った男は妻とも別れてしまう。そして事件から4年、元妻から突然、「あの男」を街で見たと告げられる。娘を殺めた男に近づこうとするが……。人の心の脆さと強さに踏み込んだ感動作。
レビュー(158件)
満足!
薬丸さんの大ファンですが、作品によって良し悪しがハッキリします。でも此方の「虚夢」はとても良かったです。楽しく読ませて頂きました。これからもお小遣いを貯めて、薬丸さんの本を購入したいと思います。楽しみ!!
難しいテーマだけどわかりやすい
統合失調症という精神病で不起訴になった犯人。 被害者が抱える生涯の苦悩を中心に描かれているが それだけでなく、統合失調症の加害者側の人生も描かれ 難しい問題をわかりやすく提起してくれて一気に読める
文庫が届いて、ハードカバーを読んだことを思いました(>_<) おススメ作品なのでハードカバーの方のレビューを書いておきます(苦笑) 未成年犯罪、性犯罪加害者への報復、そして今回は刑法三十九条の心神喪失認定がテーマですね。 大変重たい社会的なテーマを丁寧に書いてあります。 被害者の悲しみ、心の動きが手に取るように伝わってきます。 今後の作品も期待します。 ミステリーファンでなくても手にとって欲しい作品です
天使のナイフ、闇の底と続けて読みましたが、 その中では一番面白い物語なのでは無いかと思います。 罪と罰のあり方・理不尽な犯罪被害者の立場というこれまで同様のテーマ、 今回のテーマは刑法39条、いわゆる心神喪失者は罰せずという法律。 それぞれの登場人物がさらっと描かれながらも十分な重さ・存在感を持っていて (軽い人は軽く、そのコントラストも良い)、 物語に奥行きを感じました。 それにしても、この著者の本が売れて共感を得ているということは、 人権派たちの建前だけの正論を理不尽に感じる人が多いということだと思うのに、 世の中が相変わらず、『弱者救済』のシュプレヒコールに否と返せないのは なぜなんだろうかと不思議です。 訳知り顔で庶民派ぶる善人面のニュースキャスターなんかのせいなんでしょうか。
残り30ページ・・・
「天使のナイフ」が面白かったので、購入しました。現在残り30ページの所まできました。いよいよクライマックって感じです。「天使のナイフ」まではいきませんが、刑法39条の「心神喪失者の行為は、これを罰しない」と言う考えさせられるストーリーで、最後どうなるか楽しみです。