舞台は、小さな港町にある老人ホーム。この物語には、この地に長く住んできた六人の老婆の生き様や複雑な心情が描かれています。それは、年齢も直面している事情も、全く異なる見ず知らずの老婆たち。そこには、様々な状況の中、悩み、苦しみ、時には幸福を得ながら、終に臨む余生を懸命に生きようとする姿があります。一人は、旦那を病で亡くしてから、また新たなスタートを切ろうとする老婆。また、一人は、子どもの頃のつらい事故の記憶と生涯向き合いながら生きていこうとする老婆。この地に生き、この地で終えようとする、強くも儚い老婆たちの想いがここにはあります。
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