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冷たい雪で牡丹色になった子狐の手を見て、母狐は毛糸の手袋を買ってやろうと思います。その夜、母狐は子狐の片手を人の手にかえ、銅貨をにぎらせ、かならず人間の手のほうをさしだすんだよと、よくよく言いふくめて町へ送り出しました。はたして子狐は、無事、手袋を買うことができるでしょうか。新美南吉がその生涯をかけて追求したテーマ「生存所属を異にするものの魂の流通共鳴」を、今、黒井健が情感豊かな絵を配して、絵本として世に問います。
冷たい雪で牡丹色になった子狐の手を見て、母狐は毛糸の手袋を買ってやろうと思います。その夜、母狐は子狐の片手を人の手にかえ、銅貨をにぎらせ、かならず人間の手のほうをさしだすんだよと、よくよく言いふくめて町へ送り出しました。はたして子狐は、無事、手袋を買うことができるでしょうか。新美南吉がその生涯をかけて追求したテーマ「生存所属を異にするものの魂の流通共鳴」を、今、黒井健が情感豊かな絵を配して、絵本として世に問います。
レビュー(168件)
孫に読ませたくて購入しましたが、読んでみてやっぱりいいお話しだなと感じました。大人になって読むと違う目線で感じることもあっていいですね。
寒い冬が北方から、狐の親子の棲んでいる森へもやってきました。一面に広がる雪の中を走り回った子狐の手は冷たくなり、牡丹色になってしまいました。かあいい坊やの手に霜焼けができては可哀想だと思った母狐は、子狐に毛糸の手袋を買ってやることにしました。その夜、母狐と子狐は手袋を買いに町へ向かいました。ところが、町の灯を見た母狐は、昔、町へ出かけて、とんだ目にあったことを思い出して動けなくなってしまいます。母狐は子狐の片方の手を人の手にかえて銅貨をにぎらせ、一人で手袋を買いに行くよう言います。「必ず人間の手の方をさしだすんだよ」と子狐に言い聞かせて。 子供の頃に読んだ記憶があり、懐かしい気持ちで子どもに読み聞かせています。母狐が子狐の手を人間の手にかえたものの、帽子屋で狐の手を出してしまうところが娘は印象に残ったようです。
絵がとても可愛く心がホッコリします。先ずは自分が読んで、それから子供に読み聞かせたいと思います。
孫のお気に入りになりました。心がほかほかになります。
本屋さん出掛けることなく入手できてよかった。