不正融資は返済せず!前例なき奇跡の決着!
2018年に世間を騒がせた「スルガ銀行不正融資事件」は、被害者約250名が抱える不動産担保ローン合計残高約440億円をスルガ銀行(沼津市)が「帳消し」にするという、金融史上前例のない解決となった。
事件の裏にあったのは、スルガ銀行と不動産業者や仲介業者が共謀して土地代や建築費を水増しした上、不正融資でシェアハウス「かぼちゃの馬車」を購入させるという構図。そして業者が経営難に陥った結果、オーナーはひとりにつき1億円以上の債務を負わされたのだ。
自己破産する者、自殺する者もいるなか、生きる道を探そうとひとりの被害者が立ち上がった。「おれたちはすでに経済的に死んでいる。これ以上何を恐れることがある?」彼は仲間を集めて被害者同盟をつくり、凄腕弁護士・河合弘之氏に依頼、スルガ銀行を相手に闘う決意をする。
河合弁護士の発案・指示のもと、同盟のメンバーによる本店・支店前でのデモや株主総会での直談判などが行われ、次第に揺らいでくるスルガ銀行の牙城。勝てる見込みがないと言われた地銀の雄・スルガ銀行を相手に、代物弁済という借金帳消しを勝ち取った男たちのノンフィクション!
第一章 二億円の不動産融資
第二章 悪徳業者たち
第三章 凄腕弁護士 河合弘之
第四章 決死の白兵戦
第五章 「地銀のお手本」の虚構
第六章 不倒の詐欺師たち
第七章 勝利へ、借金帳消し
レビュー(17件)
銀行の不正の内容がよくわかり、勉強になった。。
皆さんは銀行に対してどんなイメージをお持ちでしょうか? とても堅い商売、堅実、政府のお墨付き等、色々とあるとは思いますが「信用できる」という気持ちがあるのではないでしょうか? 私自身も銀行や銀行員に対しては、そのような認識を持っていました。 本書ではシェアハウスを購入したオーナーとスルガ銀行との闘いが書かれています。 不動産関連では、悪徳不動産屋が銀行を騙して融資を引き出すといった事件は何度か見聞きした事がありますが、スルガ銀行は悪徳不動産屋と共謀してオーナーにシェアハウスを購入させるという、とんでもないことをしています。 銀行は融資を行って金利で利益を得ているので、できるだけ多くのお金を貸したい、一方不動産屋にしてみれば、現金で不動産を購入できるような人は少ないため、融資が出るのであれば出来るだけ高く値付けして利幅を多くしたいと考えると思います。 より多くのお金を貸したい銀行と、より高い値段で売りたい不動産屋とは、ある意味ウインウインの関係が成り立つわけです。 今の世の中、銀行と言えども簡単に信用してはいけないという点で、認識を新たにさせてもらいました。
本当にあった怖くて、そして最後は爽快な話
かぼちゃの馬車事件とは静岡の地銀スルガ銀行が悪徳不動産業者と結託してシェアハウス「かぼちゃの馬車」への融資にあたって組織的不正を行った結果、被害者1200人以上、2035億円以上の被害総額を生んでしまった国内金融史上最悪の事件の一つです。 不動産投資の成功者の本はたくさん存在しますが、失敗してしまったときはどうするのかについて言及している書籍を私は見たことがありません。そして本書は実際にこの事件で人生の大失敗をしたあとリカバーした人たちの話です。 主人公は悪徳銀行と悪徳不動産業者に騙されます。でも騙されていたことに気が付くと協力してくれる弁護士や助けあう仲間を見つけて次第に自分を騙した相手を追い詰めていきます。途中仲間割れや数々の困難に立ち向かいながら最後は驚くような方法で勝利を手にします。 実話ですがそこら辺の映画よりスリリングだし、登場人物たちが実在の人物ということもあり一人一人の背景が語られているシーンなどでは読んでいて感情移入してしまい何度か途中で泣きそうになりました。 ニュースで詐欺の報道はよく聞いても、その被害にあってしまった人達のその後についてはよく知らなかったし、何故被害にあってしまうのかという心理について「私は賢いor慎重だから」「私は関係がないから」といって切り捨ててしまうのは勿体ないと気づかされました。 これから不動産投資を始めようと思っている人、既に始めたけれどもっと成功したい、もしかしたら自分もと感じている人、何かの投資を始めようを思っている人、これから社会へ出る人、この大不況の日本に住む以上は詐欺を避けて自分や大切な人を守るための知識は必須ですので是非、手に取っていただきたいと思いました。
銀行に不正を認めさせた男たちの本
シェアハウスを購入した方たちの生々しい様子が描かれていた。 また銀行階の不正の手口、この銀行の思想、企業体質がどこよりも詳しく書かれており読んでいくと自分がその登場人物になったかのように錯覚した。 この弁護士とこの集団はすごいに尽きる
事実は小説より奇なり
2018年から世間を騒がせてきた、スルガ銀行のシェアハウス事件について、政治・経済分野で著名な大下英治氏が書き下ろした話題作です。 この本に主役として登場するSS被害者同盟(スルガ銀行・スマートデイズ被害者同盟)の取材協力があったとは思うが、スルガ銀行とのやり取りがかなり生生しく、当然当事者でないと知りえないような臨場感があり、一気に読み進めることができました。 エンディングは新聞やテレビのニュース等でも報道されたように、シェアハウス被害者の全面的な勝利となっているが、まるで小説のような展開で、まさに事実は小説より奇なりを地で行っています。 日本の金融史上あるいは、裁判史上、稀にみる解決が行われており、そのプロセスを体感する上でも一読する価値がある。