その詩は、それ以前の詩の総括であるとともに、以後の中国詩の出発点でもある。
日本においては、五山の僧の崇敬、芭蕉の傾倒があり、明治以後も、中江兆民・島崎藤村・正岡子規を始め、知識人・国民の間で、その親愛の念は一貫して揺るがないものだった。漢文教育においても、杜甫の詩は教材の中で重要な位置を占めてきた。
世界における杜甫への関心を見つめつつ、変転する時の中で無窮の未来に向かって杜甫研究を発展させ続ける一冊。
[論文]
銭起と杜甫ー欠けた月の描写をめぐって 大橋賢一
『杜詩諺解』の構造とそこに見える解釈の位相 其三ー秋興五首第一首 成澤勝
[訳注]
「越人献馴象賦」訳注 後藤秋正
杜甫「唐故范陽太君盧氏墓誌」訳注 冨山敦史
[二〇二四年度 第八回日本杜甫学会大会シンポジウム概要]
「教材としての杜甫の詩」 潮田央・高芝麻子・大橋賢一・三上英司
[研究概況及び文献収録]
杜甫関連の排印本についてーここ数年の中国出版界における杜甫 佐藤浩⼀
日本における杜甫研究集録(二〇二三) 大橋賢一・加藤聰・紺野達也
日本杜甫学会会則・彙報・編集後記
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