20世紀初頭、作曲家と詩人が共同作業で、近代オペラの頂点とされたヴァーグナーの楽劇を乗り越えようと、『ばらの騎士』など6つのオペラを生み出した。膨大な往復書簡の綿密な読解と斬新な作品解釈を通して、23年間のふたりの協力関係の全容を明らかにする。
序章 リヒャルト・シュトラウスとホーフマンスタール
1 作曲家と詩人
2 ホーフマンスタールとヴァーグナー
第1章 『エレクトラ』--クンドリ、サロメ、エレクトラ
1 クンドリ
2 サロメ
3 作品の成立
4 『エレクトラ』と精神分析
5 『エレクトラ』と神話学
第2章 『ばらの騎士』--モーツァルトとヴァーグナーのはざまで
1 協力関係における詩人の立場
2 作品の成立
3 『ばらの騎士』とモリエール
4 『ばらの騎士』とモーツァルト
5 『ばらの騎士』とヴァーグナー
6 シュトラウスの音楽とホーフマンスタール
第3章 『ナクソス島のアリアドネ』--総合芸術作品への実験的試み
1 第一版の成立
2 第一版の理念
3 第一版の失敗と第二版の成立
4 第一版と第二版の相違
5 神話オペラ『ナクソス島のアリアドネ』
第4章 『影のない女』--二十世紀における『魔笛』の試み
1 作品の構想と詩人の苦悩
2 作品の成立
3 皇后と皇帝
4 染物屋の妻とバラク
第5章 『エジプトのヘレナ』--神話オペラの挫折
1 作品の最初の構想
2 詩人による構想の変容
3 作品の初演
4 『エジプトのヘレナ』とバッハオーフェン
5 ホーフマンスタールの神話観
第6章 『アラベラ』--ホーフマンスタールの白鳥の歌
1 作品の成立
2 アラベラとツデンカ
3 マンドリカ
終章 晩年のリヒャルト・シュトラウス
1 シュトラウスと第三帝国
2 『ダーナエの愛』
3 『カプリッチョ』
参考文献
あとがきにかえてーー『四つの最後の歌』と妻パウリーネ
レビュー(0件)