生まれつき顔に痣を持ち、冷遇されて育った旧華族の清子と、
類まれな商才を持ちながら目が不自由で、好奇の目に耐えられず人嫌いになってしまった朔弥。
政略結婚で出会った二人は様々な苦難を乗り越え、互いにかけがえのない存在となっていた。
穏やかな函館の秋。岩倉家下屋敷で幸せに暮らす二人の元に、「朔弥の目が治せるかもしれない名医が札幌に来日する」という一報が入る。
朔弥の目が見えるようになれば、今度こそ痣の広がる顔を見られてしまうことを承知しつつ、清子はただ朔弥のためだけを思って躊躇う彼の背中を押す。
手術のために朔弥が留守にしている間も、婚約者としてしっかり家を守る清子だったが、無事に手術が終わったという報告の後も、朔弥は帰ってこない。
不思議に思いつつ彼を信じて待つ清子の元に入った連絡は、思いがけないもので……?
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登場人物
伊地知清子(いちじ・きよこ)……名家の娘だが、痣のせいで蔑まれてきた。人の真心を見る聡明さがあり、時に朔弥も驚かせる。
岩倉朔弥(いわくら・さくや)……長身で圧倒的な商才をもつ美貌の青年。だが目が不自由で少々ひねくれ者。清子に惹かれ……。
一 秋の足音
二 悲しい悪魔
三 基坂
四 北海道製罐工場
閑話 焼きイモつくろう
五 暗闇の光
六 忍び寄る影
七 咲かない春
八 天使が去った街
レビュー(5件)
1・2巻を読んで面白かったので購入しました。先の2冊に比べると主人公のひとり、ヒーローのほうが不甲斐なく、ヒロインはけなげだけれど・・・と少し不満が・・・。その内容を書いてしまうとネタバレになるので書けませんが、次を読むかどうか悩ましいところです。ただ、ヒロインがこのままというのは、なんとなく気になる、幸せになってほしいと思うからかもしれません。
読み終わりました。巻が進むに連れ、物語に引き込まれます。三巻よかったです。いいところで終わってしまい、早く続きが読みたい。 1日がんばった自分へのご褒美で 夜に本を読んでいますが、癒される感動する本は心の栄養ですね。幸せな気持ちのまま眠りにつけます。
清子は今回も頑張って大活躍をしている。実に健気だ。そんな彼女だから味方が自然と増えていくんだろうな。 それにしても、朔弥の母・弓子は碌な事しないな。付き添いの件は悪気はなかったのだろうけど、結局あの女が来て喜んでいると言う事は2人を割いているという事を喜んでいる事になるし…。 書き下ろしSSを読んだらますます切なくなった。 清子と朔弥が再会できますように。