明治維新後、欧米をモデルに近代化した日本。他方で中国はその停滞から一転し蔑視の対象となった。
日清・日露戦争、満洲事変、日中戦争と経るなか、それは敵愾心から侮蔑、嘲笑へと変わっていく。
本書は、明治から昭和戦前まで民衆の対中感情を追う。
世論調査がない時代、民衆が愛読した少年雑誌に着目。
赤裸々な図版から、古代中国への変わらぬ思慕とは対照的に、同時代中国への露骨な差別意識、感情を描く。
図版100点収載。
第1章
日清・日露戦争の明治期ー同時代中国への蔑視
1 反中感情の高揚、激化する敵愾心ーー日清開戦
2 メディアを覆う蔑視、対朝鮮感情との類似と差違
3 蔑視から嫌悪 悪人へー北清事変 日露戦争の時代
第2章
「一等国」意識の大正期ーー「負」の象徴と「日中親善」の声
1 悪人、滑稽の定着と道徳心ーー中華民国の成立と戦間期
2 世界での「負」の感情ーー映画・漫画のなかの中国
第3章 満洲事変・日中戦争の昭和期ーー慢心と嘲笑
1 頻出する「小癪な」の意識ーー降伏しない中国への感情
2 滑稽と東洋道徳の根源の共存ーー国民大衆雑誌『キング』
おわりに
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