副作用の大きい抗がん剤に代わるがんの薬物療法薬として,分子標的治療薬と免疫療法薬を中心とする,従来とは違う作用機序をもつがん治療薬剤の開発が進んでいる.これはすでにがん領域を重点領域のひとつとして位置づけられており,すでにがん治療薬開発において中心的な役割を担うようになっている.本書は,がん特有な生命現象にかかわる責任分子やそれらを標的にしたがん分子標的治療薬,新たな治療標的となる因子などについて,最新の知見をまとめた.
序章 がんを薬で治したい(清宮啓之)
【Part1 がん創薬の基盤となるコンセプト】
1 章 がん細胞の基本的特徴(宮澤恵二)
2 章 がんの不均一性と可塑性(山田泰広,島田由衣)
3 章 がんの分子標的とバイオマーカー(西尾和人,坂井和子)
【Part2 がん創薬の基盤となる先端テクノロジー】
4 章 がんゲノミクス(柴田龍弘)
5 章 抗がん薬探索を加速する化合物バンク(長田裕之,平野弘之,近藤恭光)
6 章 がん細胞パネルを用いた標的探索と創薬(旦慎吾)
7 章 オルガノイド・患者由来ゼノグラフト(筆宝義隆)
8 章 がん創薬のための動物モデル(大島正伸)
9 章 情報計算科学によるインシリコ創薬(本間光貴)
10 章 ドラッグデリバリーシステム(西山伸宏)
11 章 リキッドバイオプシー(高橋陵宇,プリエト・ビラ マルタ,小濱一作,落谷孝広)
【Part3 がん治療薬の分類と特徴】
12 章 小分子化合物(野口耕司)
13 章 抗体医薬(秋永士朗,中村康司)
14 章 がん免疫療法薬(西川博嘉,種子島時祥)
15 章 核酸医薬(田原栄俊,山本佑樹,城間喜智,矢野公義)
【Part4 分子標的治療薬の実績と展望】
16 章 チロシンキナーゼ阻害薬(片山量平)
17 章 シグナル伝達系阻害薬(足立雄太,矢野聖二)
18 章 プロテアソーム阻害薬(馬島哲夫,冨田章弘)
19 章 血管新生阻害薬(樋田京子,間石奈湖)
20 章 エピゲノム標的薬(新城恵子,近藤豊)
21 章 PARP 阻害薬(清宮啓之)
【Part5 今後注目すべきがん治療標的】
22 章 がんの浸潤・転移(藤田直也)
23 章 腫瘍内微小環境(近藤科江)
24 章 がん幹細胞(上野将也,平尾敦)
25 章 がん特異的代謝経路(光石陽一郎,本橋ほづみ)
【Part6 がん治療薬の臨床開発・承認審査】
26 章 がん治療薬の臨床開発(布施望,大津敦)
27 章 がん治療薬の承認審査(成川衛)
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