「『太平記』ハ史学ニ益ナシ」 かつて、歴史家、久米邦武は確言した。果たして軍記は史学にとって何ももたらさないのか。歴史学者たちがその問題に立ち向かう。
■1部『平家物語』と『太平記』の世界を探る
義経生存説の展開ー佐伯真一/平資盛・貞能主従と『平家物語』-川合康/平重衡の往生と鎮魂ー鈴木哲/大庭景親と大庭景義の歴史的選択ー『平家物語』『源平盛衰記』にみる中世武士の姿からー伊藤一美/源頼朝の挙兵をめぐる諸問題ー久保田和彦/『平家物語』-混沌たる豊穣の世界ー永井晋/国語教科書の軍記由来良妻譚ー消えた土肥実平妻ー平藤幸/その後の親平家公卿たちー稲川裕己/『太平記』の城館ー吉井宏
■2部 軍記を拡げる
『将門記』の史実性 -倉本一宏/ 将門の子孫伝承と相馬氏ー岡田清一/合戦記と「党」表現ー 菊池紳一/ 『今昔物語集』にみえる「兵」についてー八馬朱代/『承久記』と北陸道合戦ー近藤成一/北条時頼廻国伝説ー大喜直彦/足利義詮をとりまく人々-高鳥廉/史学における『応仁記』の有益性ー「東岩蔵合戦并南禅寺炎上之事」を事例にー下川雅弘/結城晴朝から見た小川台合戦についてー千葉篤志/軍記物語に描かれた鐘ー『平家物語』『義経記』を中心にー湯川紅美/かたなとやきものー刀剣制作への一提言ー黒滝哲哉 『本朝通鑑』と軍記─史書は物語をどのように受容していくのかー前田雅之
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