剣道の技法は個人の力量だけを問題にするのではなく、相手と自分の「間」を軸とした剣術(剣の理法への気づき)へと展開した。本書は戦国末期から江戸時代初期を起点に、今日に至るまでの剣道の歴史的発展の経緯を示した。戦国期以前の剣術の在り様を認識したうえで改めて各時代の流れに沿った剣道史を考えてみたいという筆者の思いを実現すべく、連載終了後5年のときを経てついに単行本化。
まえがき
第一章 戦国武術から近世武芸へ
第一節 剣道前史
第二節 殺人刀・活人剣ーー技術を支える思想
第二章 型文化を読む
第一節 組太刀に託された世界
第二節 「型」(組太刀)とは何か
第三章 武芸心法論の展開
第一節 熊沢蕃山の剣術心法論ーー体験知から理論知へ
第二節 天狗芸術論ーー剣術の心法から心法論へ
第四章 型剣術から試合剣術(撃剣)へ
第一節 試合剣術(撃剣)がもたらしたものーーその効用と問題点
第二節 浮上する撃剣ーー身分を超えた剣士の交流
第三節 近代剣道のルーツ・「剣術六十八手」と千葉周作
第五章 撃剣から撃剣大会へ
第一節 講武所の開設と剣術
第二節 撃剣興行と春風館ーー山岡鉄舟の剣術理念
第三節 撃剣再興論と警視庁の剣術奨励ーー専門家の復活
第六章 撃剣から剣道へ
第一節 内藤高治と武道専門学校
第二節 正課編入運動によってもたらしたもの
第三節 高野佐三郎と東京高等師範学校
第四節 富永堅吾と学生剣道
第七章 激動の時代(戦前・戦中・戦後)を生き抜いた剣士達
第一節 佐藤卯吉と戦後剣道
第二節 戦前の剣道と戦中の剣道
第三節 日本の伝統スポーツとしての剣道
第四節 剣道の復活と図った人々
第八章 現代剣道の出発点と「剣道の理念」
第一節 スポーツの理念と学校剣道
第二節 「剣道の理念」を制定
第三節 現代剣道を再考する
あとがき
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