「べ平連」の活動や差別問題への発言で知られる小田実は、「タダの人=チマタの人」の生活と現実をその創作と行動の根本に据えて活動した。またそれに先立ち、戦後文学の金字塔『暗い絵』で登場した野間宏は、戦前戦後、被差別部落への働きかけや日本共産党党員として活動する経歴の中から、フランス文学・思想から得た「全体小説」を試みた。一方、辻井喬は、戦後の日本共産党員としての挫折を経て、衆議院議長であった父・堤康次郎が創業したのちの「西武・セゾングループ」の跡を継ぐ傍ら、政治体験や家族の葛藤をもとに「自伝的」小説さらに「評伝小説」等を著わす。
小田実ー「タダの人」の思想と文学
野間宏ー人と文学
辻井喬論ー修羅を生きる
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