「労働」を通して社会的な価値(交換価値)を産出する「労働主体」の普遍性を前提とする近代ヒューマニズムが解体しつつあるポストモダン状況の中で、批判的な社会理論も変容を余儀なくされている。「労働ー所有ー分配」を軸としてきた近代的な人間観に代わって、消費、記号、メディア、情報などを軸とするポスト近代的な“人間”観に基づく、新たなパラダイムが求められている。ジンメル、ゾーン=レーテル、フーコー、ドゥルーズ、ガタリ、ハーバマス、ローティ、ナンシー、バトラーなどの言説を参照しながら、二一世紀における批判的な社会理論の可能性を探究する。
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