新たな多文化社会論の研究成果をふまえ、オバマからトランプ現象への過程も含め、変貌する多文化主義の現代的課題を考察し、歴史的・構造的変動をとらえる視座を提供する。
序 章 「多からなる一」の追求
◆第1部 多文化社会アメリカの形成
第1章 移民国家アメリカの条件と変容
1.1 「移民の国」をつくる条件
1.2 「移民の国」理念の確立ー大量移民から「移民制限」の時代へ
1.3 再構成する「移民の国」-ポスト1965年移民の時代
1.4 開放的なアメリカ、排他的なアメリカ
第2章 アメリカにおける人種主義の変容(1)-奴隷制から公民権革命まで
2.1 人種とは何かー構築主義的アプローチ
2.2 奴隷制から人種隔離制度へ
2.3 公民権運動とその帰結
2.4 拡張する公民権
2.5 公民権革命と文化的多様性
第3章 アメリカにおける人種主義の変容(2)-ポスト公民権期の人種主義
3.1 現代アメリカと人種主義の変貌
3.2 ポスト公民権期における人種的不平等
3.3 「白人と黒人のアメリカ」を超えて
3.4 ポスト公民権期の人種主義理論
◆第2部 「多からなる一」の系譜
第4章 「単一のアメリカ」への同化
4.1 「るつぼ」としてのアメリカ
4.2 同化主義の時代
4.3 リベラルな同化論ー第二次世界大戦後の同化主義
4.4 同化主義の困難
第5章 文化多元主義とエスニシティ
5.1 「サラダボウル」の陥穽
5.2 文化多元主義の思想史的文脈
5.3 エスニシティと文化多元主義
5.4 文化多元主義のモデル化
第6章 アメリカ型多文化主義の成立と展開
6.1 もうひとつの多元主義
6.2 アメリカ型多文化主義の歴史的実践
6.3 多文化主義の理論とアメリカ型多文化主義のモデル
第7章 変容する多文化主義
7.1 多文化主義をめぐる論争
7.2 多文化主義に対する批判と対応
7.3 自己変容する多文化主義ー多様性とインターセクショナリティ
7.4 アメリカ型多文化主義の変容と定着
◆第3部 21世紀のアメリカ多文化社会
第8章 多様性時代における「多からなる一」-オバマ現象と新自由主義
8.1 多様性の世紀
8.2 多文化主義を超える?-ポストエスニックなアメリカ
8.3 バラク・オバマと多様性規範の時代
8.4 多様性の管理と多文化主義ー新自由主義時代の「多からなる一」
第9章 「多からなる一」の破綻と修復ートランプ現象とブラック・ライヴズ・マター運動
9.1 多文化主義の終焉?
9.2 「アメリカを再び偉大に」-トランプ現象の衝撃
9.3 ブラック・ライヴズ・マター運動の挑戦
9.4 「多からなる一」の修復
終 章 多文化社会アメリカの教訓ー日本への示唆
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