読売新聞のHPで、2008年12月から足かけ4年に渡って続いた連載をもとに、書き下ろしを加えてまとめたもの。かつての「虫とり少年」たちが、それぞれの分野の第一線で活躍する「大人」になっていく過程が面白い。 編著者の宮沢氏(読売新聞記者)がずっと年少でありながら、百戦錬磨の“昆虫オヤジ”たちにも臆することなく、興味深いエピソードを引き出しているのは、同氏自身も、「元虫とり少年」だったゆえに可能だったのだろう。 特に印象に残ったのは、北杜夫さんと恩人フクロウ(橋本さん)との60年ぶりの再会。少年だった北さんがフクロウにあてたハガキがすべて残っていたことにはビックリ! 便りの中身も、昆虫少年ならではのこだわりようで感心するやら、笑ってしまうやら。北さんは2011年10月に亡くなられたが、念願の再会が果たせて本当に良かった! 本書でその個所を読むと、2人の再会の場面に立ち会ったかのような臨場感と、深い感動を味わえる。 ノーベル化学賞受賞者の白川英樹さんは「自然の中で、自分の頭で考え、体験したことは将来にきっと役立ちます」と語っている。登場している方々が虫から影響を受けたエピソードを読むと、まさにそのとおりと納得。 大人になった虫とり少年たちの心は、永遠に少年なのだろう。読後にさわやかさと、(ちょっぴり)うらやましさを抑えきれなかった。
レビュー(3件)
読後にさわやかさと、うらやましさと
読売新聞のHPで、2008年12月から足かけ4年に渡って続いた連載をもとに、書き下ろしを加えてまとめたもの。かつての「虫とり少年」たちが、それぞれの分野の第一線で活躍する「大人」になっていく過程が面白い。 編著者の宮沢氏(読売新聞記者)がずっと年少でありながら、百戦錬磨の“昆虫オヤジ”たちにも臆することなく、興味深いエピソードを引き出しているのは、同氏自身も、「元虫とり少年」だったゆえに可能だったのだろう。 特に印象に残ったのは、北杜夫さんと恩人フクロウ(橋本さん)との60年ぶりの再会。少年だった北さんがフクロウにあてたハガキがすべて残っていたことにはビックリ! 便りの中身も、昆虫少年ならではのこだわりようで感心するやら、笑ってしまうやら。北さんは2011年10月に亡くなられたが、念願の再会が果たせて本当に良かった! 本書でその個所を読むと、2人の再会の場面に立ち会ったかのような臨場感と、深い感動を味わえる。 ノーベル化学賞受賞者の白川英樹さんは「自然の中で、自分の頭で考え、体験したことは将来にきっと役立ちます」と語っている。登場している方々が虫から影響を受けたエピソードを読むと、まさにそのとおりと納得。 大人になった虫とり少年たちの心は、永遠に少年なのだろう。読後にさわやかさと、(ちょっぴり)うらやましさを抑えきれなかった。