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呪いを解くためには、俺を殺せーー謎の少年・高良(たから)にそう言われた澪(みお)だが、高良と共に生き延びる道があるのではないかと模索していた。そんな澪に、一筋の光明が見えてくる。 古代から転生を繰り返す「千年蠱(せんねんこ)」の呪いを別のものに転化することができれば、高良を死なせずにすむのではないかーー。 澪の言葉に微かな希望を抱いた高良は、何かを思い立ち、彼女のもとを去っていく。 京都の一乗寺、蠱師(まじないし)が営む下宿屋「くれなゐ荘」が舞台。兄の漣(れん)や澪の護衛を務める波鳥(なとり)ら仲間たちが見守るなか、澪は難題に果敢に挑んでいこうとするのだが……。 京都各地の風物詩、歴史、自然を絡めて、呪いの因果が綴られる、『後宮の烏』で人気の著者による呪術幻想譚シリーズ第五弾。文庫書き下ろし。
レビュー(10件)
白川さんのシリーズでは、一番謎っぽいストーリーです。これからの展開が楽しみですね。
呪いを解くためには、俺を殺せと高良に言われた澪。でも高良と共に生き延びる道があるのではないかと模索。千年蠱の呪いを別のものに転化することができれば、高良を死なせずにすむのではないか。澪の言葉に微かな希望を抱いた高良は彼女のもとを去っていく。高良が思うのは多気の女王か、八千代か、澪なのか。生まれ変わりだとしても澪だけを思って欲しいと若干もどかしい。