遠藤周作が求め続けた女性像。
遠藤文学の核心にある愛と宗教観は女性に託されていた。〈母〉〈聖女〉〈空虚感〉などをキーワードに、70作品超の分析と読解を通して、遠藤のメッセージを解明する。
◇本書で取り上げた遠藤周作が描いた女性たち◇
森田ミツ「わたしが・棄てた・女」「灯のうるむ頃」「ピエロの歌」「スキャンダル」など/理想の女性 キク・サチ子「女の一生 一部・キクの場合」「二部・サチ子の場合」/説得する女性 朝吹志乃「楽天大将」/歴史小説の女性 ユリア「ユリアとよぶ女」 細川ガラシャ「日本の聖女」 お市「反逆」「決戦の時」「女」/空虚感を抱く女性 上田ノブ「海と毒薬」 大河内葉子「真昼の悪魔」 成瀬美津子「深い河」/母「影に対して」「影法師」「母なるもの」など、その他多数。
序 論
第一部 理想とする女性
第一章 遠藤文学に登場する女性たち
第二章 〈聖女〉(一)-「わたしが・棄てた・女」森田ミツー
第三章 〈聖女〉(二)-「女の一生 一部・キクの場合」キクー
第四章 他者を生かす女性ー「女の一生二部・サチ子の場合」奥川サチ子ー
第二部 共にある人
第一章 ついて行く人ー「おバカさん」ガストンー
第二章 「自分のキリスト」ガストンと「聖女」森田ミツ
第三章 キャラクターの円環ー森田ミツをめぐってー
第四章 説得する女性ー「楽天大将」朝吹志乃ー
第三部 〈愛〉と女性
第一章 人形と共にー「ユリアとよぶ女」ユリアー
第二章 苦手な女性ー「日本の聖女」細川ガラシャー
第三章 身近な女性ー「私のもの」疲れた顔の妻ー
第四章 〈空虚感〉を抱える女性ー「真昼の悪魔」大河内葉子ー
第四部 母なるもの
第一章 遠藤周作と母
第二章 位置づけを探るー「影に対して」(一)十三作品の〈母〉-
第三章 季節の推移と〈影〉の変化ー「影に対して」(二)勝呂と〈母〉-
第四章 新たな〈母〉像ー「母なるもの」三人の〈母〉-
第五章 最後の〈母〉-「女」お市と淀の方ー
結 論
あとがき
参考文献一覧
初出一覧
索引
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