ファッション史や大衆史からこぼれ落ちる洋裁文化の実態を、デザイナー、ミシン、洋裁学校、スタイルブック、ファッションショーなどの事例から立体的に描き出す。そして戦後の洋裁文化を、「民主化の実践」「消費社会の促進」という視点から再評価する。
はじめに
序章 身体の平等化と民主化の実践
1 デザイナーの時代
2 洋裁ブームの時代
3 貧困とアメリカ化
4 身体の平等化
5 民主化の実践
6 洋裁文化の歴史的位置付け
7 構造化する構造として構造化された構造
第1章 デザイナーーー時代の主役になった人々
1 デザイナーの登場
2 元華族とパンパン・ガール
3 『花の素顔』とデザイナーのイメージ
4 村上信彦のデザイナー批判
5 デザイナーの実像
6 津村節子の洋裁経験
第2章 洋裁学校とミシンーー作る=着る人の身体と規律訓練
1 洋裁学校と服装革命
2 洋裁学校の興り
3 シンガーミシン
4 ミシンと洋服の普及
5 洋裁学校ブーム
6 学習集団と教養機械
第3章 ファッション誌ーー情報としてのファッションとマスメディア
1 ファッション誌とは何かという問い
2 ファッション誌の始まり
3 スタイルブックと分類する視線
4 スタイル画家
5 「若い女性」と既製服のメディア
6 スタイルブックの終わり
第4章 洋裁店とファッションショーーー趣味によって共有される空間
1 洋裁店
2 ファッションショー
3 ファッションモデル
第5章 洋裁文化の消滅ーー構造はどのようにして次の構造へと移り変わったか
1 既製服会社
2 一九八〇年代の神話
3 一九七〇年代の断層
4 プレタポルテの土壌
5 瓦解する洋裁文化
終章 コム・デ・ギャルソン論争とアンアン革命
1 「インテリする」
2 世界史の中心の構造的変化とファッション
3 ぶったくり商品
4 消費社会の左翼性
5 衣服の芸術性
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