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蒼白い霧の峠を越えると、湖上の小島に建つ漆黒の館に辿り着く。忌まわしき影に包まれた浦登(うらど)家の人々が住まう「暗黒館」。当主の息子・玄児に招かれた大学生・中也は、数々の謎めいた出来事に遭遇する。十角塔からの墜落者、座敷牢、美しい異形の双子、そして奇怪な宴……。著者畢生(ひっせい)の巨編、ここに開幕!(全四巻) ラストに差しかかる辺りでは、胸が詰まってしまった。胸中に、凡(すべ)ての妖しき館が次々に屹立し、そして次々に崩れ去って行った。冷静でいられる訳はなかった。 黒々とした暗黒館の廃墟の上に、私は何だか異様なものーー懐かしいような、切ないような、そしてどうしようもなく愛おしいものーーを、幻視してしまったのである。--京極夏彦<文庫版第四巻巻末に収録の「特別寄稿◆暗黒館の諸相」より抜粋>
レビュー(161件)
2024年最後に読む本
館シリーズを順番に読んできて、前作からちょっと数ヶ月ほど読むまで間が空いたのですが、今年最後に読む本を決める時に、これだ!と思いとりあえず一巻だけですが注文しました。2日ほどで届き、良かったです。ありがとうございます。 明日明後日で読もうと思っています。
全4巻の内の1巻目なので、面白いところはこれからですね。
まだ何も起こらず
一巻目、殺人は起こらずひたすら暗黒館の事や、そこに住んでる人達の事が書かれてる。 登場人物も多いけど、読んでいくうちにすんなり入っていく。 ちょっとの不可解な事件はあったけど、ただただ、まずは時間の経過が描かれてるのみ。 でも、一番の主人公である人物がいつ登場するのか、二番目の主人公である人物がこれからどう関わっていくのか。 最後の結末が今は全く予想できひん。 まだ、何も起きてないから。
館シリーズ最大のページ数
四巻セットの一巻目。長丁場だが、この文庫は文字が大きいし、モノローグも多いし、ページ数の割にはサクサク読めて、老眼には嬉しい限り。物語は、江南君が暗黒館を訪ねる途中で事故にあうところから始まり、記憶を失った語り手、私=中也、が滞在している暗黒館が嵐でクローズドサークルの中で、惨劇が起こるという定番の、一巻です。
正直、無駄に長い
館シリーズは全部読んでますが、『何これ、、無駄に長い(´・ω・`)』ってのが、1巻の印象かな、、先の見えないいらつきすら感じました、、んですが、実は、大切なのですが、それは、この時は解らないのが綾辻流(・∀・)