西欧絵画の歴史を概観し,具体的な作品に目をとめつつ,それがどれほど深く広い人文知に根付いているか,関連テクストをヒントに読み解くことで,美術史を大きく超えた「表象」の根源的な枠組み=エピステーメの変化を描き出す.人間存在の鏡としての絵画から世界を見る試み.
I ルネッサンス
第1講 絵画とは何か?--序論
第2講 絵画の誕生ーー自然を師として
第3講 透視図法(パースペクティヴ)の誕生ーー表象空間の成立
第4講 人体比例の秘密ーー差と理性
第5講 双子のヴィーナスーー天上と地上
第6講 運動と力ーー 〈火〉の出来事にはさまれて
第7講 優美と驚異ーー迷宮あるいは重力の不在
II バロックからロマン主義へ
第8講 バロックの襞ーー演劇性と響き
第9講 鏡と墓ーー絵画による絵画論
第10講 輪郭であるよりは振動ーー 〈光の部屋〉/〈夜の空間〉
第11講 事物の感情・生命の美ーー静物画の秘密
第12講 無限への情念・世界の崇高ーー風景画の〈眼〉
第13講 絵画の虐殺ーーそして〈眼のための饗宴〉
III モデルニテ
第14講 犯罪あるいは無関心ーーモデルニテの誕生 (1)
第15講 〈衝撃〉の美学・〈表面〉の輝きーーモデルニテの誕生 (2)
第16講 造形空間の破壊ーー光・石・水
第17講 肉体の〈激しさ〉あるいは魂の温度ーー〈性〉という床面
第18講 パリからの逃走ーー 〈絵画〉の南あるいは実存の子午線
第19講 絵画のディコンストラクションーー空間化そしてOrgie
IV 絵画の〈爆発〉
第20講 コンポジションと感情 (1) --絵画の悪魔祓い
第21講 コンポジションと感情 (2) --魂 vs.精神,立ちのぼる音楽
第22講 絵画は運動するーー「なんちゃって」と「クソッタレ」
第23講 無意識のイメージーー 〈謎〉の劇場
第24講 顔の出現ーー終わりなき〈見ること〉
第25講 洪水のあとの野兎ーー絵画の野生に向かって
第26講 つきまとう表面・〈どこでもない場所〉 --カムフラージュの中に消える
第27講 終章ーー 〈まとめ〉にかえて
あとがき
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