トラウマセンシティブ・マインドフルネス
: デイビッド・A・トレリーヴェン/渋沢 田鶴子/海老原 由佳
〓大きく〓瞑想とトラウマの微妙な関係。
マインドフルネス瞑想は、その効果が注目されて全世界に広がった。一方で、私たちの大半はトラウマ的な出来事を一生のうちに経験し、最大でその二割がPTSDを発症する可能性があると言われる。つまり、瞑想の場には多くのトラウマ・サバイバーも参加している。一見するとこれは幸いである。トラウマは耐えがたいストレスだが、瞑想はストレスを軽減する効果が証明されているのだからーーしかし現実はそう単純ではない。
「助けてください。瞑想で困っていますーー」
マインドフルネス瞑想は確かにストレスや不安を軽減する。しかし、瞑想による内面への注目はトラウマを活性化する可能性がある。著者は最新のトラウマ理論とマインドフルネス研究を丹念に辿り、マインドフルネス瞑想にはトラウマへの配慮が必須であることを説く。一方で、トラウマ・サバイバーの体験は、性差別や人種差別をはじめとした抑圧の歴史により軽視され、見えにくくなっているーー。トラウマの理解に必要な知識を提供し、マインドフルネスの強力な利点を活用しながら再トラウマ化のリスクを最小限に抑える安全な瞑想に体系的な指針を与える、瞑想指導者の必読書。
序説 なぜ、トラウマセンシティブ・マインドフルネスなのか
第1部 トラウマセンシティブ・マインドフルネスの基盤
第1章 遍在するトラウマー見えるものと見えないもの
第2章 瞬間と向き合うーマインドフルネスとトラウマによるストレス
第3章 現在を形作る過去ーマインドフルネスとトラウマの歴史
第4章 トラウマとマインドフルネスにおける脳と身体
第2部 トラウマセンシティブ・マインドフルネスの五つの原則
第5章 原則その1|耐性の窓にとどまるー覚醒の役割
第6章 原則その2|安定のために注意をシフトするー恐怖と不動性のサイクルを回避する
第7章 原則その3|身体を常に意識するー解離への働きかけ
第8章 原則その4|関係性の中で実践するーサバイバーの安全と安定をサポートする
第9章 原則その5|社会的文脈を理解するー違いを超えて
結語 トラウマを変容させる
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