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2022年本屋大賞第2位! 二度読み必至の感動作、待望の文庫化。 ◇STORY メルボルンに留学中の女子大生・レイは、現地に住む日系人・ブーと恋に落ちる。彼らは「期間限定の恋人」として付き合い始めるが……(「金魚とカワセミ」)。額縁工房に勤める空知は、仕事を淡々とこなす毎日に迷いを感じていた。そんな時、「エスキース」というタイトルの絵に出会い……(「東京タワーとアーツセンター」)。 一枚の絵画をめぐる、五つの愛の物語。彼らの想いが繋がる時、奇跡のような真実が現れるーー。 著者新境地の傑作連作短編。
レビュー(350件)
青山さんの本はいつも切ないけれど、心温まる物語が多い それを期待して、題名にはあまり惹かれなかったけれど購入してみた ひとつの絵から繋がる物語がまさかこんな風に繋がるなんて驚いた 『木曜日にはココアを』や『猫のお告げは樹の下で』をはるかに超えて私の中では青山さんの作品のイチオシになった
読み始めは他の作品とは違った感じなのかな?とペースダウン。でも読み進めていくといつもの青山美智子さんの作品で、こんな繋がりがあったんだ!と感動。最終章はあまりの展開に追いつかなくて読み直して納得しました。やっぱり青山美智子さんの作品は楽しいです。
「短編小説の達人」
2025年4月現在、2021年から5年連続本屋大賞ノミネート進行中。伊坂幸太郎氏の2004~2009年の6年連続に次ぐ記録です。第3章で漫画家の取材がある喫茶店を指定されて行われるが、どうしてその喫茶店なのかが不自然。第4章の最後に「俺は君の気高い生命力を知っているよ、レイ」でもしかしてと思い、最後の第5章ですべての章が繋がりました。本作は2年間のオーストラリアの生活での経験が生かされている作品です。第3章の不自然さがなければ本屋大賞だと思います。青山美智子氏は「短編小説の達人」です。
最初から引き込まれて読み進めてましたが 最後の伏線回収にやられた!って感じです。 ぜひお楽しみください。
帰省時約2時間乗車する新幹線で読む作品を探して、昨年青山先生に巡り会えました。 この作品もとても読みやすくオススメです。