企業の財務公開制度をめぐる最近の展開は非常に劇的であり、会計基準の新設や改訂が精力的に促進され、財務報告がよりいっそう拡充されるとともに、それに応じて監査も革新的な対応を追られている。このような変革は、会計学や監査論の研究領域の拡大を通じて、数多くの新しい研究トピックスを提示し、多くの研究者が新しい課題に取り組んできた。また、その研究は、取り上げられる課題や議論の範囲の拡張にとどまらず、経済モデルを用いた分析や、日本の現実のデータを基礎とした実証研究の手法を導入するなど、研究方法の面でもいっそう精緻化しつつある。本書は、財務公開制度をめぐるそのような研究範囲の拡大と研究手法の高度化を踏まえて、ディスクロージャー制度論の諸問題に多面的に取り組んだ研究書である。
レビュー(0件)