秩序をおびやかす犯罪者たち、公権力を担う警察・司法組織、そして両者の近代的イメージを創り出した大量発行の新聞・出版ジャーナリズムは、民主主義社会の治安の危機をいかに映し出してきたか。犯罪文化史研究の第一人者が、連載小説や三面記事、警察官の回顧録などの膨大な資料をもとに、犯罪や監獄に関わる文学的表象や、〈社会防衛〉の言説史を多面的に分析した新しい社会史。
日本の読者へ
はじめに
第一部 犯 罪
第1章 犯行現場──パリのトポグラフィーと社会的イマジネール
第2章 「アパシズム」の考古学── 一九世紀の野蛮人とアメリカ・インディアン
第3章 「危険階級」の終焉?──『ファントマ』シリーズにおける労働者と犯罪者
第4章 夜襲という恐怖
第二部 捜 査
第5章 警察官の回想録──ひとつのジャンルの出現?
第6章 捜査官ジャヴェール
第7章 二〇世紀初頭の「危険性」と「社会防衛」
第8章 処罰の危機?
第三部 メディア
第9章 一九世紀における三面記事と犯罪小説
第10章 監獄の光景
第11章 戦時中の三面記事(一八七〇─一九一四)
第12章 一九一四年から一九一八年にかけて──連載小説の終焉?
おわりに── 一九世紀と二〇世紀の犯罪と治安に関するひとつの見方
訳者あとがき
図版出典一覧
原 注
人名索引
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