戦争に翻弄された青春 -元特攻隊長島尾敏雄の心の軌跡ー
すでにキリスト教信徒になり定期的に告解の経験も積んでいた島尾が、この作品の標題に〈死の棘〉という言葉を撰んだとき、彼のなかにはまちがいなく『死の棘』を告解の書とする意識が働いていた。(本文より)
1 「出発は遂に訪れず」の成立
一、特攻体験と挫折
二、戦後の変容
三、昏迷
四、特攻体験の作品化
五、『死の棘』執筆
六、未完に終った四部作
2 『死の棘』論
一、島尾敏雄の小説技法
二、妻の発症と夫婦の葛藤
三、夫と妻とつなぐ愛
四、コリントの信徒への手紙
五、『死の棘』を経て
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