本書の研究対象は、タルコット・パーソンズ(Talcott Parsons,1902〜79)の長期にわたる研究活動期間のなかでも、比較的後期にその本格的な展開をみせた彼の社会進化論である。彼の社会進化論が、パーソンズ社会学の総決算であり、彼の近代社会観のもっとも凝縮された成果でもあったという立場から、その再評価を意図。パーソンズの社会進化論が形成されていった経緯に関する社会学史的考察に始まり、その学際的ともいえるオリジナルな方法論や、近代諸社会の体系が歴史的に出現してくるまでの進化論的分析の検討を経て、彼の社会進化論の重要な帰結としての近代社会論の焦点、そして社会学史上の重要な貢献たる「社会進化の四位相範式」と、順次検討を加えている。
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