人は漫画を生きるのか。
大手出版社を早期退職した漫画編集者の塩澤。
理想の漫画誌を作るため、
自分が信じる漫画家たちを訪ね、執筆を依頼する。
仕事か、表現か、それとも友情か。
漫画を描く者、描かぬ者、描けぬ者、
東京の空の下、それぞれの人生が交差する。
松本大洋が初めて描く漫画家漫画、初めて語られる創作哲学。
これを読まずに松本大洋を知ることはできない、必読の一冊。
【編集担当からのおすすめ情報】
『ルーヴルの猫』で米国アイズナー賞を受賞し、世界中で評価が高まる松本大洋氏の最新作。ビッグコミックオリジナル増刊号で絶賛連載中の『東京ヒゴロ』待望の単行本第1集です。
レビュー(2件)
つよくやさしく生きる人に
寄り添ってくれる人生讃歌。 現実世界の群像劇のようで実はこの上なく美しい上質なファンタジーでもある。 こんな漫画があるなんて奇跡。 同作家の「竹光侍」や「サニー」などと並び、こちらの「東京ヒゴロ」も手元に置いて今後何度も読んでいく作品になると思う。
松本大洋の新作、凄いです。三巻で収まるのか。よくあるテーマ。塩澤の求める漫画。なかなか正体を現さない。少しずつ明かされていく。それにしても塩澤の視線。眼鏡の反射で見えない。眼差しが見える時の視線まわりの人のまなざしが違って見える。その求める眼差しの凄さ。ぐうの音も出ない。二巻目で塩澤の読んでいるマンガが「百日紅」杉浦日向子氏だ。なるほどと思う。章のおわりの風景、特に夜景が物語の余韻を感じさせられていい。 一気に読むともったいないので、ウィトゲンシュタインの日記を読みながら疲れると読むようにして、二冊目が終わった。さて、三冊目はなかなか読めない。塩澤のまなざしはどこまでいったか。ルーヴルで迷子にならなければよいが。 三冊目、草刈君いいね!本当に。236頁の傘は蛇足な気がする。そして、一冊目、読み返している。立花先生の葬儀。「人は誰もいつか死んでしまうみたいよ」我ながらドキってした。しまうみたいよ、か。