日本一マネされる声優・若本規夫76歳。『サザエさん』アナゴ、『ドラゴンボール』セルなど国民的アニメの名脇役、海外ドラマ『プリズン・ブレイク』ティーバッグなどクセのある悪役、バラエティ『人志松本のすべらない話』などの個性あふれるナレーションで、声優活動50周年を迎える今も現場に引っ張りだこ。その節回しは「若本流」「若本節」とも言われる。早稲田大学法学部卒、警察官など複数の職業を経て、20代後半で声優界の門を叩いた異色の経歴の持ち主。50歳直前で、新規の仕事がパタッと来なくなるという危機を経験。そこから自己を見つめ直して、体と呼吸を鍛えることで仕事が激増、トップ声優の地位に上り詰めた。数々の転機を乗り越え、危機を力として再生してきた人生には、芸の道に生きる人のみならず、すべての現代人への希望やヒントが詰まっている。山寺宏一、井上喜久子らのインタビュー、羽佐間道夫との対談も。
レビュー(6件)
MY MEMORY
物心ついた頃から活躍されて、聴き馴染んだ大好きな声優「若本規夫」さんの話だったので、迷わず購入しました。 知らなかった出来事がたくさん書かれて読み応えありました。
サラッと読み易いのに内容は骨太
すべらない話、そして楽天スーパーセールのCMナレーションでもおなじみの声優・若本規夫さんの「すべらない話」とはどんなものか、という完全に興味本位で購入しました。 文体は、まるでご本人への超ロングインタビューをそのまま文字にしたかのような、話し言葉で最初は驚きましたが、そういや「すべらない“話”」って本だっけ、と納得。おそらく、普段は本を読まない方にも読みやすく、という配慮でもあるのだろうと思います。 更に驚いたのが、文体とは相反して中身はとても骨太なものでした。 若本氏がこれまでの人生の中で、声を磨き鍛えるためにどこに通い、何の本を読み、何を学んできたのか等、本当に驚くほど具体的な名前をあげて、教えてくれています。普通の人はこんな事を他人に、ましてや不特定多数に向けてむやみやたらに教えたりしないと思う事が惜しげもなく書かれています。若本氏の優しさ、いや、もはやお人好しレベルのお人柄が、そうさせたのかなと思いました。お人柄の良さがとにかく随所に見受けられます。 自分は今何をするべきか、何を学んで、どう努力するべきかは自分自身で考えろ、という現代の日本人が完全に失っている大事な考え方を楽しく解りやすい話し言葉で教えてくれています。 どんな人でも生きている限り必ず何らかの壁に見舞われるもの。この本は、あらゆる世代のあらゆる人に何らかのヒントやエールを与えてくれる、そんな一冊だと思います。