空前の猫ブームといわれて久しい。化ける・祟るなど、江戸時代には狡猾で恐ろしいイメージだった猫は、どのように今日の地位を獲得していったのか。文豪たちに愛され、ネズミ駆除で重宝された一方、虐待、軍用毛皮の供出、食糧難による猫食いなど、苦難の路を辿った猫たちへのまなざしの変化を描き、人間社会のなかに猫の歴史を位置づける。
「猫の歴史」を考える意味ープロローグ
猫の「夜明け前」-前近代の猫イメージ
猫の「明治維新」と江戸の「猫ブーム」
明治初期の猫認識
近代猫イメージの誕生ー猫が「主役」になるまで
明治の文筆家たちと猫
絵画における「猫の近代」の成立
国家が起こした「猫ブーム」-猫の三日天下
「猫畜」を飼え!の大号令
「猫イラズ」と猫捕り
猫の地位向上と苦難ー動物愛護と震災・戦争
虐待と愛護のはざまで
震災・戦争と猫
猫の戦後復興と高度成長ー猫の「ベビーブーム」
「猫食い」の密行から戦後復興へ
猫文化勃興と猫の社会問題化
現代猫生活の成立ー高度成長終焉以降
猫生活の劇的変化の時代
慢性的「猫ブーム」の光と影
「社会の一員」としての猫
猫の近代/猫の現代とはなにかーエピローグ
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