(「監訳にあたって」より一部抜粋)
昨今、急速な高齢化と核家族化により単独で医療機関を受診する高齢者が増え、自ずと患者の同意能力評価が必要になる機会が多くなってきた。かかりつけ医や救急担当医など一般身体科医の間でも同意能力評価についての関心が高まっている。研究参加についても、高齢者を対象とする臨床治験が増える中で、同意能力についての第三者評価の必要性が倫理委員会で指摘されるようになるなど、今後ますます同意能力評価が重要になってくると考えられる。
このような状況の中で、先行して制度や評価法が確立されている海外の知見がコンパクトにまとめられた本書は、これから自分自身で同意能力評価を実践しようとする臨床家、さらには非専門医やコメディカルスタッフに同意能力評価法を教育する立場にある専門家にとって、最適なガイドである。
インフォームド・コンセントの概念発展の背景から、実際の臨床、研究に役立つ同意能力のみかた、判定後の支援のポイントまでを網羅した1冊、必携です!
司法精神医学的評価のベストプラクティスシリーズについて 5
監訳にあたって 9
◌⃝FOUNDATION基礎編
Chapter 1 法的文脈 3
1.治療に対する同意能力の目的ならびに歴史 3
2.法的基準 10
3.能力評価の法的手順と臨床的な意味合い(文脈) 14
Chapter 2 法律における精神保健に関する概念 19
1.治療同意に関連した能力 19
2.4つの能力で十分だろうか? 25
3.治療同意能力の評価の現代的な実践の指標 31
Chapter 3 実証的基盤と限界 37
1.同意無能力は一般的にどれくらいみられるのか? 37
2.神経精神疾患や他の医学的状態による影響 40
3.認知機能検査の使用と介入の有効性 51
4.同意能力の評価者に関して知っておくべきことは? 54
5.治療同意能力の評価尺度 57
6.文献を読むときの注意 60
◌⃝APPLICATION応用編
Chapter 4 評価の準備段階 65
1.同意能力評価の依頼 65
2.患者との面談前の情報収集 70
Chapter 5 データ収集:患者への面接 75
1.患者の臨床的な状態の評価 75
2.医療同意に関する能力の評価 79
3.臨床使用のために構造化された評価方法の長所と限界 87
Chapter 6 解釈 93
1.関連する能力 94
2.状況:治療の選択におけるリスクと予期されるベネフィット 97
3.カテゴリー判定 101
4.特殊な状況 107
5.能力評価と判定の記録 117
Chapter 7 アセスメント後 119
1.医療行為における代理意思決定 119
2.精神科における事前指示 127
3.裁判所の決定が必要な場合 130
4.難しい決定に直面した同意能力のある患者 134
Chapter 8 研究参加への同意能力 139
1.歴史と法的側面 140
2.概念的問題 142
3.研究による知見とその限界 145
4.データ収集 145
5.解釈 149
6.評価の後 152
文献 157
関連する法律と判例 173
キーワード 175
索引 178
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