佐渡金山をユネスコ世界遺産に登録すべく、国・自治体をあげた取り組みが加速している。しかし、そこが古から過酷な労働の場であること、とりわけ戦時の朝鮮人が苦しんだ「負の歴史」を否定する声がその伝統賛美を後押ししている。埋もれかけた貴重な史料や戦後の証言から、鉱山に生きた人たちの苦しみを活写する。
はじめに
第1章 近代の佐渡鉱山と朝鮮人の動員
1 新潟県での朝鮮人連行
2 近代の佐渡鉱山
3 佐渡鉱山への朝鮮人の動員
第2章 史料からみた強制労働
1 「産業報国」「決死増産」
2 坑内への集中配置・強制貯金
3 甘言での募集と争議
4 指名手配・逮捕・処罰
5 労働災害・死亡・塵肺
6 労務係の手記・証言
第3章 煙草配給台帳の朝鮮人名簿
1 相愛寮煙草配給台帳の内容
2 慶北蔚珍郡徴用者名簿
3 朝鮮人収容地跡を歩く
第4章 証言からみた強制動員
1 朝鮮人動員被害の調査
2 動員被害の証言
第5章 強制労働否定論を問う
1 強制労働否定論
2 『佐渡鉱山史』を読む
3 戦時増産と強制労働
4 世界遺産の普遍的価値とは
おわりに
参考文献
レビュー(0件)