《日本文化再発見》の一環として遊女・遊里の歴史を文明論や社会学の視点から緻密に解き明かした記念碑的名著が〈普及版〉となって久々に復刊!
「下巻」では遊女・遊里の華やかで虚飾にみちた実態を多方面から詳述する。
西欧でも中国でも、遊女と遊里の歴史は単なる性欲発散機関の歴史にすぎないが、わが国のみは、これを美の極致にまで昇華し、ついには遊女を菩薩視する宗教的境地にまで到達させた。このような奇妙な能力を持つ民族が他にあろうか。(中略)こうした明暗両面がみごとに調和し共存していたところに、近世社会の奇怪なおもしろさがあった。(「はじめに」より)
下巻◆主な内容◆
〔転〕編 遊女の生活
第六章 「くるわ」の風俗
(遊廓の構成/遊女とその周辺/遊女の一生/遊客の心得と遊興ぶり/遊女心得条々/「くるわ」の行事と慣習/遊里の歌曲と言語)
第七章 遊里の服飾
(遊女風姿のうつりかわり/遊女の職階制からみた服飾/遊女と遊客の服飾各論/遊客の服飾心得)
第八章 遊里勘定帳
(遊興費のしくみ/近世貨幣制度の成り立ち/各廓別遊興費の内訳/揚代以外にかかる出費の細目/遊女側の収支決算書/「身売り」と「身請け」の手続き)
第九章 名を遺した名妓たち
(名妓の条件/別格・二代目吉野/名妓列伝/遊女の文才/幕末芸者と志士)
〔結〕編 遊里の内幕
第十章 虚飾の世界
(美化と蔑視と/花開く島原俳壇/いつわりの世界/遊女の詐術/遊女無残/上淫の美学)
附 章 男色の世界 (男色の歴史/男娼の盛衰)
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